PNS看護方式で働いて感じた、メリット・デメリット

こんにちは、主婦まちこです。

私は看護師歴12年での潜在看護師です。

現在は専業主婦をやっております。

以前勤めていた病院の病棟では、PNS看護方式を導入していました。

今回は、PNS看護方式で働いてみて私が感じたメリットとデメリットについて
お話しようと思います。

働く病院の方針や人員数などによって、かなり印象は変わると思うので
参考程度に聞いてください。



目次

PNS看護方式とは?

PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)とは、
2009年に福井大学医学部付属病院が提唱した看護方式です。

病棟内でペアが作られ、そのペアで年間の病棟の係や委員、日々の業務を責任をもって行います。
2人の看護師で複数の患者を受け持ち、その日のケアを行います。

私の勤務していた病院では、新人看護師は1年間、3人で組んでいました。
(アソシエイト+プリセプター+新人看護師)

ペアが作られる際には、自分の長所・短所等の特徴からパートナーには誰が相応しいか
自分で意見を述べて、他のスタッフと話し合って決めていくのが基本のようです。
お互いの欠点を補ったりできるようなペアが作られるのが理想な感じです。
(実際のところ、私の勤めた病院では上層部が決めていましたけど・・・)

PNSのメリット

・経験の浅い看護師はベテラン看護師と組むことで安心感がある
・2人で業務を行うことでより安全・安楽な看護を提供できる
・相談がしやすく、その場でできる
・多重課題をパートナー同士で役割分担できる
・知識・技術の向上が期待できる
・記録をその場で行うことで業務が早く進む

おおまかに上げると以上のような感じです。

一つ一つの項目について補足していきます。

経験の浅い看護師はベテラン看護師と組むことで安心感がある

2人でペアを組んで受け持ちをすることで、責任の重圧が軽減されます。
経験が浅い看護師は、技術や知識面で不安がある際にベテラン看護師がカバーできるため安心感があります。

後輩と組んでいる場合でも、1人で受け持つより責任の重さは全然軽くなりました。
特に重症患者さんや手術後の患者さんなど2人で受け持ちすることは、1人で受け持つより気持ちが楽でした。


2人で業務を行うことでより安全・安楽な看護を提供できる

基本的には2人でラウンドをするため、2人の目で患者をみることで異常の早期発見に気づきやすかったり、
投薬などの確認作業もしやすく、より安全・安楽な看護を提供できます。
保清や重症者の処置も2人で行うので、処置時間も短くなりますし、患者さんにとってもより安全で安楽な対応ができます。

点滴開始などその場で2人でダブルチェックすることができるので、早いし安全でよかったです。

相談がしやすく、その場でできる

ラウンド中に何か問題が生じたり、困った際にはその場で相談することができます。
経験の浅い看護師が1人で受け持ちをしていると、誰に相談したらいいかわからなかったり、
リーダーを探して報告するまでに時間がかかることもありますが、ペアが決まっているので相談しやすいです。

多重課題をパートナー同士で役割分担できる

経験の浅い看護師は特に、多重課題ができた際に誰かに依頼したいと思っても誰に言えばいいか悩みますよね。
皆忙しそう・・・と困ることもあると思いますが、PNSではまずパートナーがいるのでパートナーと役割分担ができます。

基本的には2人一緒に行動しますが、タイムリーにやらなくてはいけないことが重なった場合などは、パートナーと相談して役割分担して効率的に動くことができます。
手術出しと検査出しが重なった!とか、トイレ介助でコールがあった等、各々で動きます。

知識・技術の向上が期待できる

パートナー同士で知識・技術を再確認したり、今まで経験してきた診療科の違いなどからお互いが知らない
知識・技術を教えあったりすることで知識・技術の向上が期待できます。

異動したばかりで診療科のことがわからない方もパートナーがいれば教えてもらえるので安心です。
私は循環器病棟の経験がなかったので、パートナーが循環器に強い方だと心電図所見を教えてもらったりしました。

記録をその場で行うことで業務が早く進む

看護記録はラウンドしながら、1人の看護師が行っていました。
1人がバイタルサインを測定したり、点滴の交換や患者さんに状態の確認をしたりして
もう1人が記録を行っていました。

タイピングが早い人はいつも記録のほうを担当していた気がします。
う~ん、それもいかがなものか…








PNSのデメリット

・人員が多く必要
・ベテラン看護師のいわれるがままになってしまう
・効率が悪い
・相性が悪いパートナーはかなりのストレスになる
・ベテラン看護師にかかる負担が大きい


正直デメリットの方が深堀して話せると思います(笑)


人員が多く必要

単純に受け持ち人数が2人で受け持つ分増えます。人員が少ない病院だととんでもない人数を受け持つことになりかねません。
人員が少ないのにPNSを取り入れている場合は、なんちゃってPNSになっているかもしれません。

実際に私が勤務していた病院では、人員が少なかったのでペアが3つしかできずに日勤の受け持ちが15人
ということもありました。

日勤で15人もの把握ははっきりいって無理です。その中で重症患者や手術患者、ケモがあったり入院とったり
発狂しそうでした。

朝の情報収集でも15人分カルテ見るのは時間がかかりすぎるので、パートナーと半分ずつ見て情報交換していました。
ペアによっては、片方が全員の情報収集をして、もう1人は即行で点滴のミキシングや処置の準備に取り掛かっているところもありました。

ベテラン看護師のいわれるがままになってしまう

パートナーは対等でなければならないというのが基本的な考えですが、まぁまず無理ですよね…

結局若手の看護師はベテラン看護師のいわれるがままに行動してる感じが多かった印象です。

中には対等の意味を履き違えて、めちゃくちゃタメ口になってる後輩もいましたけど!!

(そういうことではないんだよっ!!!)

どうしても依存的になってしまって、自分で考えて行動する力が身に付きにくくなるとは思います。
(人によるとは思いますけど。)

効率が悪い

メリットの方では効率がいいともお話ししましたが、あくまでも受け持ち患者が適当な配分であることが
前提です。
スタッフの人数が少なくて受け持ち患者が多すぎると、2人でラウンドしていると効率がどうしても悪い感じでした。

なので重症患者や術後の患者など2人で処置した方が良いところのみ2人でラウンドして、あとは2人それぞれ別行動するというペアも多かったです。

ほぼ2人は別行動~♪もはやPNSではない感じも多々見受けられました。

でもPNSが破綻していても、臨機応変に行動して、効率よく業務をこなしていく方が結果的にはいい気がしました。


相性が悪いパートナーはかなりのストレスになる

これが最大のデメリットかもしれません!(笑)

自分の大の苦手なお局看護師様とパートナー・・・

(あっ、今日一日地獄のはじまりだな・・・)

今日は無で仕事しよう!!ってな感じでかなりのストレスになります。

ある程度の経験年数であれば、他の看護師に縛られず自分のペースで業務をこなしていく方が
好きだったりする人の方が多いかもしれません。

職場にはいろんな人がいて協調性のない人や思いやりに欠ける人
もいるんですよね。

2人のペアでお互いを信頼しあって、お互いを尊重しあって、お互いを思いやれる関係で
仕事をしていくことが大事だと思います。

ベテラン看護師にかかる負担が大きい

ベテラン看護師は、経験の浅い看護師をフォローしたり、技術や知識を教えたりと業務量は増えがちです。
2人で受け持つことで責任の重圧も軽減するものの、ベテラン看護師の責任の方が大きいのは間違いないです。

なのでペアだけでなく、グループだったり、病棟全体でチームワークを良くしていき、誰かに負担が大きくないかや負担を軽減できるように皆でサポートしあえる環境が大事だと思います。


おわりに

自分が実際に働いてみて感じたPNSのメリット・デメリットについてでした。
割と経験の浅い看護師にはメリットが多いかなぁというのが私の印象です。
私はチームナーシング方式を新卒から経験した後のPNS導入だったので、かなりやりづらかったのが本音です。
先輩と組むにしても後輩と組むにしても少なからず気は遣いますしね・・・

どの看護方式にもメリット・デメリットはあるので、転職する際には看護方式も少し気にする程度でいいかなと個人的には思います。

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